リーディング大学院に合格しました

応募していた駒場のリーディング大学院プログラムに合格しました。 おもしろそうな授業と、奨励金がいただけます。素晴らしい。

でも雑所得扱いらしいので所得税+年金+国民保険料+住民税が徴収されるらしい。 奨学金にすれば所得税対象外なのに、霞ヶ関のパワーバランスはひどいものです*1

*1:学振も徴税されますね

半跏思惟

進学後初の授業日であった。

大学院の授業と言っても、今日受講した片方は学部生との共同開講、もう片方は実験上の安全教育であったために、とくに知的に奥深い体験をしたわけではなかった*1

さて今日のハイライトは、夜参加した座禅部主催の座禅入門講座である。

東大駒場キャンパスの西端に「三昧堂」と呼ばれる禅堂があり、そこで座禅部のOBかつ顧問の野矢茂樹教授による座禅への手ほどきを受けた。

いままで月に一度、吉祥寺の禅寺で座っていたが、(限られた時間ではあったが)野矢先生による丁寧なガイダンスで多くを得られた。

野矢先生によると、座禅をするにあたって重要なことは以下の順番。

  1. 呼吸。1分間で3回以下、鼻から腹式呼吸
  2. 両膝を地面につける。腰を立て、臀部と両膝の3点で体重を支える。
  3. 姿勢はやや前傾、肩の力は抜き、目線は前方1m程度、半眼(まばたき防止)。

僕は身体が硬いので結跏趺坐ができず、かろうじて半跏趺坐を結ぶくらいなのだが、やはり両膝が地面につかないので野矢先生が「ハンデを背負う」と表現したように、姿勢が安定せずなかなか集中しづらい。

呼吸面でも長年のフルート練習によって、吐く息は長くできるものの吸うときに一気に吸う癖が着いてしまい、ゆっくり息するのに骨が折れる。改善したい点である。 今日の気づきとしては、呼吸の際に合気道の鳥船行を想起することで安定したリズムが保ちやすかった。

座禅部は毎月13日の「13日会」を中心に、毎週火曜日に学生主体の座禅会を開いているとのことだった。火曜日は研究所に行く日なので、帰りに寄って座ろうかと思う。

*1:もちろんレベルが低いというわけではない

始動

通い始めてから1週間経って、ようやく公式なガイダンスを受けた。 履修の話が主だったが、もちろん某細胞関連の研究倫理の話もあり、きっと全国の大学でこの手の講義が義務付けられていくのだろうと、消費され露と消える紙と時間と酸素に思いを馳せるいい機会になった。

さて、僕が入学した修士課程は30単位の履修が修了要件ということだった。30単位といえばものすごく多いようなするが、ちゃんとからくりがある。所属研究室のゼミで16単位、そしてM2の研究発表を聞いてコメントシートを書くゆるい授業で4単位が降ってくるので、残り10単位(約5科目)を2年間で履修すれば良いという。やはり日本の大学院はコースワークよりラボワークなのだ。

とりあえず必修を除く10単位は自由にとって良いということなので、科学哲学とカオス理論は取ってみようと思う。

Office買いたくないしOneDriveのWeb Officeで必要十分

MacにしてからiWorkが無料化されて、大概の作業はnumbers pages keynoteで済ませているのだけど、たまーに労働契約書がWordで送られてきたり、申請書類がExcelでおくられてきたり*1するので、そういうときはiWorksは役に立たない。

だからといって時代遅れ感著しいMicrosoft Office for Mac 2011を買いたいという気分にもならないので、Microsoft One Driveに書類を放り込んでブラウザ上で編集している。

これがなかなか高機能で、WordやExcelの殆どの機能が備わっているので、上記のような軽い作業には十分事足りる。さすがにここで論文書きたいとかプレゼンをイチから作りたいとは思わないけど、フォーマットを整える程度の用途には十分使えるのではないかと思う。

今年はMac用Officeが発売される説が確定っぽいのだけど、よほど安いようじゃなければいまのままでいいかなーという気分。

*1:特に省庁の人間はExcelを表作成ソフトとして愛用している模様

大学院初日

学部を卒業した実感を置いてけぼりにしたまま、今日から大学院生になった、らしい。 入学式という名の武道館ライブ(行かないけど)は11日に行われるということで、なんだかのんびりした大学の模様。

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のんびりした大学の殺気立った勧誘風景

学生証と大量の資料をアドミ棟で受け取ってから研究室に行って、ラボメンバーに自己紹介して、それからのんびり論文読んで最後にボスとちょっぴり話した。

研究室はいわゆる風通しの良いラボで、ボスは若手で「さん付け」だし、学生・ポスドク・スタッフ合わせても10人未満の小規模研究室だし、コアタイムもあってないようなものなのでとても居心地がいい。去年からの研究所バイトも継続許可が出た。

テーマはじっくり考える余裕が与えられたので、とりあえず今月末に締め切りを設けていろんな論文を読んで実験計画を立てようと思う。卒論の反省を含め、イメージ先行にならないように注意しつつ、地に足ついた現実的なプランをつくりたいデース*1

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*1:すでにこの文章が意識高い学生のそれでつらい

花粉症の座禅会

今日は坐禅会に2ヶ月ぶりに(2月を休んだので)行って座ってきた。 ここ数日花粉症がひどくて、とてもじゃないけど心を落ち着けて深呼吸できる状態じゃなかったのが心残りポインツ。

住職さんが毎回の座禅の最後に心に浮かんだよしなしごとをそこはかとなく話してくださるのがお楽しみコンテンツで、今日はその説法自体の話になり「いつも坐禅中に考えを広げて、そこで浮かんだことを整理してアウトプットさせてもらっている」という趣旨で話されていたのが印象的だった。話の話なのでメタレベルですな。

座禅というと集中とか無心とかいろいろイメージはあるところだけど、たぶんその住職さんの話を汲めば、外部の情報(衣擦れ・家鳴りなどの音声的情報、畳の模様などの視覚的情報)に気を止めず、じっくりと内部で沈思するのが座禅なのかなと思った。

いままで「何も考えないように」ということを頑張ろうとして難しいなあと思っていたが、雑念に執着せず、呼吸を数えながら何かをゆっくり考える、という除去と自由が両立しているのだなあという発見があった。

体が硬くて足をうまく組めないのが悩みなので、柔軟体操もしていきたい。

天文学会です

我がICUで日本天文学会の2014年春季年会が開催されている。 東京都内とはいえ、お世辞にも便利とはいえない大沢の森に、全国から数百人の天文学関係者が集って数日間なんやかんやと研究発表をしたり親交を深めたりしている。

生物学の人間なので、天文学会のプログラムに並ぶ「高密度星」「飛翔観」「ALMA」「超新星爆発」などの文字がなんとも新鮮でロマンを感じる。しかし「飛翔観」、飛翔体観察か何かのことだと推察されるが、なんとおしゃれな単語であろうか。

僕はといえば、中高生が自主研究の成果を発表する「ジュニアセッション」の入り口付近に陣取ってICUの理系教育をPRするバイトに従事していた。

天文学が学べる大学は日本でも少ないらしく、この天文学会は絶好のPRチャンスであるとともに、ICUで2015年度から始まる新たなAO入試制度*1の宣伝をやってきた。文系高校生から理転した僕が理系科目の評定平均の話をするのはいささか倒錯した話であるので、もっぱらICUで理学を学ぶとなにが他大学と違うのか、おもにリベラルアーツの話を交えて説明していた。 日本考古学の授業で縄文遺跡を実際に発掘して土器片を見つける話はやはりウケが良い。2000年間眠っていた遺構を掘り起こすのが楽しいのでぜひ履修してもらいたい科目の一つ。

日曜日は公開シンポジウムとして村上陽一郎先生と村山斉先生が話すらしいので行ってみようか考え中。朝から並んでたりして…。

*1:自主研究をプレゼン、出願資格は評定平均4.0以上かつ理科数学の評定4.2以上の生徒というなかなかシビアな